「オペラアリス」さまのお題でちょこちょこ。とりあえず設置。消化済みは●。





マザーグース



●  Twinkle Twinkle Littele Star (きらきら星)



「きーらーきーらーひーかーるーおーやーじーのーあーたーまー」
「……何それ」
「替え歌」
「ふうん」
「これさあ、高校の頃、夜の帰り道にね、歌いながら歩いてたんだよ。なんだかその日はすっごくゴキゲンでさ」
「ほうほう」
「そしたらさ、暗闇でよく見えなかったんだけど、近所のおじさんがね、立ってたんだよ」
「…聴かれちゃったんだ」
「…聴かれちゃったの」
「あーあ」
「で、さ。『今日も元気だねえ!悩みがなくて毎日楽しいでしょ!若いっていいねえ』なあんて笑顔で言われてさ」
「それって嫌味?」
「知らない。とりあえず、笑ってごまかしたんだけど、その時ね、すごくいい月夜だったわけよ」
「……光ってたの?」
「光ってた」
「ブッ」
「でもさあ、あの頃はあの頃なりに悩みがあるもんなんだよねー。大人は分かってくれないっていうか」
「そりゃ他人にはわかんないよ。あんたの悩みなんて」
「何それ。愛が足りなくない?」
「へーへー。で、その当時は何について悩んでたの」
「あんたのこと。実らないであろう禁断の初恋のことで。初めての恋!しかしその相手は同性だった!!」
「…はあ」
「何よ」
「お約束だね」
「お約束かな」
「お約束だよ」
「でも毎日あんたのこと考えてたよ」
「……」
「そんでイライラむらむらしてた」
「…一言多いよねホントにアンタは」





きらきらひかる おそらのほしよ




****女の子カップルの会話。2006/12/31






●And if I die before I wake (もし目覚める前に死んだなら)


「いっつもしかめっつらして寝てるよね。あんなしかめっつらをして寝てたら絶対皺になると思うんだけど」
「そんなにしかめっつらしてるの、私」
「してる。すっごくしてる。写メに撮ってみせようか」
「それは嫌。ていうか自分では分からないもん。寝る前に哲学的なこと考えるからかなあ」
「なにそれ。哲学的?…でもさ、あんた朝に顔洗うときにさ、鏡で自分の顔見て違和感ない?」
「ぶっさいくだな〜とは思うけど」
「寝起きは確かにぶさいくだねって痛ッ!ちょっと蹴らないでよー!…じゃなくて、すっごく顔の筋肉疲れてない?なんか、こことかこことかにうっすい皺の跡とかない?ほら、鏡みてごらん」
「……目が悪いからそんな細かく見てないよ」
「ほら!皺!」
「ぎゃ!なぞらないで!皺じゃないもん線だもん!!」
「だからこれが皺になるんだってば!あーやだおばあちゃんになったらこことここに皺ができちゃうんだ」
「ぎゃーうるさいうるさい!怖いこといわないでよもー!」
「何だってそんなに哲学的なこと考えるの。ちなみに昨日は何考えてたの」
「……『死んだらどうなるか』」
「ブフッ!」
「あ、ちょっとひどい!私はねー真剣に」
「だってそんなん今時小学生だって考えないのに!!!!」
「うるっさいなーもー」
「あははは、ごめんごめん、で、結論はどうなのよ?何か開いた?」
「悟りとか?…んーいーや特に何も」
「わっはっはっは!考えたってしょーがないじゃんよ」
「だって怖いんだもん!私が死んだあと、あんたはどーするかとか泣くのかなとか、あんたが死んだら私はどうするかとか、なんか、いろいろ」
「…やめてよ」
「私が死んだら、次に行っていいよていうか、新しい人探してね」
「ちょっと、やめてよ」
「……怖いんだもん」
「ばか」
「もし、目覚める前に死んだのなら、とか」
「もう目が覚めなかったらどうしようとか?」
「そう、それ」
「それはあたしもあるかもなー」
「でしょう?考えちゃうじゃん!」
「でもさあ、もし目が覚めなかったら、その寝る前が、自分の生きているうちの最後の思考ってわけじゃない」
「…まあ」
「だったら、最後にそんなしかめっつらしちゃうよーな怖いこと考えないでさ、楽しいこと考えたほうがよくない?」
「…確かにね」
「あたしなんかいっつもあんたのこと考えて寝るもん」
「え」
「あんたのことばーっかり考えていっつも寝てるよ」
「ちょっと、やめてよ!きもい!」
「嬉しいくせに」
「嬉しいってか、どーせくだらないことなんでしょ!」
「まーね」
「うあああ…だからあんたの寝顔あんなに笑顔なんだ…」
「あ、笑顔なんだ、やっぱり」
「あーあ」
「どうしたの」
「何か、馬鹿らしくなってきた」
「でしょう?そんなこと考えるんだったら、あたしのことでも考えてなさいって」
「うーん」
「…ねえ、ところで」
「何」
「したくなってきた」
「…ばっかじゃないの」  




****女の子カップルの会話その2。2007/2/2





●One I love, two I love (一つ私愛してる、二つ私愛してる)



 その子は本当に自分に自信がない子で、ずっとずっと悲観的にものごとを延々と考えているような子だった。延々と、延々と。


 本当にかわいいのに自分はかわいくないと嘆いて、
 本当は優しいのにそんなことはないと言って泣く。

 それはきっと謙遜の気持ちからの言葉とかではなくて、心から自分には価値がないと思い込んでいるように、それらの言葉をいつも吐き捨てるように言うのだ。


 眉間に皺を寄せて、
 くちびるをへの字に曲げて。



 どうしてこんなにひねくれちゃっているのかなあ、と口には出さずに頭の中で考える。

 何がいけない?何があったの?何がそんなに?ねえどうして?



 四六時中あの子のことばかり考える。これはきっと恋ではないのだけれど、あの子のことを考えてしまう。


 幸せにしてあげたいなあと思うよと伝えたら、じゃあ幸せにして。結婚してって言われて。
 じゃあ、女同士でも認められてるところ探しとくって言ったら、冗談だよって、泣きそうな顔して笑ってた。そんなことできるわけないじゃんって笑ってた。



 幸せ=結婚なんて誰が言いだしたんだろう?
 一緒に居るってだけじゃだめなのかな。わたしがそばに居るだけじゃだめなのかな?

 そばに居るよ。頭をなでてあげるよ。抱きしめてあげるよ。話しを聞いてあげるよ。
 自分に自信を持って。価値がないなんて思わないで。こんなにあなたを大切にしているのに、あなたはそれを受け止めてくれているのに、どうして不幸だなんていうの。どうして人間が嫌いだなんていうの。


 一人分だって、二人分だって、何人分だって愛してあげるのに。



 私が男の子だったなら、彼女を幸せにしてあげられたのだろうか?
 私が女の子だったから、彼女を幸せにしてあげられないのだろうか?



 男の子じゃなくてごめん。そう言って泣いたら、あやまることじゃないよって言われた。
 彼女と私の世界は、すごく近くてすごく遠い、と、そう思った。




****友情?愛情? 2007/2/9






●All on a summer's day (ある夏の日)

「毎年夏には思うんだ。今年こそは永久脱毛したい!ってね」
「あーしたいね。したい。永久脱毛」
「もっちゃんは行ってるって」
「本当?どうだったって?」
「んーやっぱ勧誘とかすごいって」
「あー…やっぱり。それよりさ、さっきから思ってたんだけど、まゆってまつげ長いよね。なんか伸びた気がする」
「んっふっふ。伸ばしたからね」
「嘘!まつげって伸びるの?」
「育毛剤だよ。この間からつけてるんだ。今度ユカコに塗ってあげる」
「やったー。しっかしまゆはほーんと、努力家だよねー。なんか自分を磨くのに命かけてるって言うか」
「そ。すべてはユカコのため」
「本当に〜?そんな調子いいこといっちゃって」
「本当、そうだよ。ユカコに好かれるために美容に目覚めたんだから。」
「え、そうなの?」
「そうなの。それよりユカコ、脱毛!脱毛いこ!ここのお店。自分磨き!」
「駅前?あ、いいかもー」
「ここよくない?フリープランだって。三箇所すきなとこ選べるみたい」
「へえ、どれどれ?…って乳輪周りって!うっわ痛そ」
「あー…でもいいかも。私あるんだよね、太っといのが、一本」
「あははー。あるある。でも生やしておきなよ」
「えーなんで」
「だって、私以外の女の人にまゆの乳輪、みせるってことでしょ?やだよそんなの。それに私結構あれ好き」
「…あんた…」
「っていうかさ、このVラインってのはわかるけど、Iラインって何?」
「それは、Vの下だよ。エロ小説風に言うと、陰部ってやつ?」
「Vの下?!うっそ何ソレすごい痛そう!ていうか羞恥プレイじゃん!どうやって抜くの」
「やっぱりそれは…こう、あられもない格好で」
「嘘!ダメ!絶対ダメ!そんなそんなそんなきれーなおねーさんにまゆが!まゆが!ちょ、興奮してきた!」
「ユカコうるさい」
「だって!」
「…ていうか、ソコやるなんていってないじゃん。何暴走してるのあんた」
「…まゆ」
「何?」
「私決めた。エステティシャンになる。そんでまゆ専属で脱毛する。Iラインを。集中的に!」
「…なれるもんならなってみなよ…」
「それまで絶対絶対脱毛行っちゃダメだよ」
「脇は許して」
「脇は私もやりたい」
「んじゃ予約入れとくわ」
「はーい。…ってアレ?何の話だったっけ」
「しーらない」


****なにこの二人…。下品。笑。女の子カップルの会話。
一応用語解説。(笑)→Vラインはビキニラインってやつです。Iラインは内股から肛門辺りの部分だそうで。Iラインの脱毛ってどんな感じでしょうかね。痛そう…。(2007/5/21)










Life is but a dream (人生は夢にすぎない)/ほんのりBL。もしいまここに居る僕たちが。



Ring a ring o'roses (薔薇の花輪)/リリカルBL。中学生男子と大学教授。BLファンタジー満載。注意。








Up above the world so high (遥か彼方の世界の上で)
Oranges and Lemons (オレンジとレモン)
Golden slumber kiss youe eyes (至福のまどろみが君の目にキス)
The Lion and the Unicorn (ライオンとユニコーン)
And you shall be a true lover of mine (そしたら 君は 本当にぼくの恋人)
The cat and the fiddle (ねことヴァイオリン)
Be he alive or be he dead (生きていようと死んでいようと)
Its fleece was white as snow (雪のように白かった)
Red sky at night (夕やけ)
Roses are red,Violets are blue.Sugar is sweet,So are you.(ばらはあかい すみれはあおい そうしてきみも)
The man in the moon (月のなかの男)


神さま
神さまを信じていた僕らは
僕に必要な神さま
神さまのいないところで
きれいな神さまのいる夜に
神さまが死なないように信じてあげる

季節

まばゆい春に伸びた影
ソーダ水の海でひとつになる
夜のメリーゴーランドは秋色に似て
眠りから抜け出して君に会いにゆく
そして君が最後の季節





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